エロ・バイオレンス要素有りの海外製のファンタジーRPG「Iragon」ですが、先日ついに製品版が発売されたようです。
以前からプロローグ版はプレイすることができたのですが、その内容に関しては過去にレビューしているのでこちらをご覧ください。
購入時に必ず目に入ってしまうレビュー欄。
2/25現在「やや不評」とのことであまり評価は芳しくないようですが、実はこれでも多少回復しており、発売直後の数日は「不評」まで下がっていました。
実はちょっとした炎上状態にもなっており、今でも小火のように続いていますが、その理由に関しては後ほどわかる範囲で説明しようと思います。
正直この評価を見て一度買うのを躊躇ったのですが、他に良さそうな新作VRゲームが何も無いので、ブログのネタを求めて人柱になってみました。
プロローグ版から2年ぶりにプレイしていきます。
ゲーム開始
内容的にプロローグ版(前回の記事)と被る部分は端折っています。
まずは開始してすぐに気になるのが日本語字幕です。
プロローグ版から全く改善していません。
プロローグ版をクリアした際に「翻訳の精度はどうでしたか?」みたいなアンケートがあったので、多少なりとも改善されるかと思っていましたが全くそんなことはなく、機械翻訳に通しただけのガバガバ字幕です。非常に残念。
村を抜け出し、道中で謎の少女を助けるまでの大まかな流れは変わってないみたいですね。
もしかしたら演出面など調整されているかもしれません。
近接武器と魔法を駆使して戦うゲームですが、魔法に関しては炎・氷・雷の3種類を扱うことができ、それぞれスキルツリー形式で強化できるようです。
特に弱点とかは無いみたいなので、好きなものを強化していけば良いみたいです。
ところでQuestProを有線で繋いでプレイしているのですが、画質の滲み感が気になります。
このスクリーンショットの感じはそのままHMD上でも同じように見えます。
前回プレイした際はViveProでプレイしており特に気にならなかったのですが、おま環でしょうか…
娼婦の館
ストーリーを進行していくと、途中で娼婦の館に立ち寄る事になります。
プロローグにも存在していたコンテンツです。
ボンテージ姿の女性が目の前でダンスしてくれたり…
目の前でレズプレイを鑑賞したり。
そしてお金を払う事でエッチなサービスが受けられるのですが、まさかの布。
この布はプロローグ版の時点でも存在しており、テスト版の仕様でてっきり製品版で解除されるのかと思い込んでいたのですが、非表示にする方法がありません。
そして布の向こうを無理やり覗き込んだ所、プロローグ版には存在しなかった白塗り規制が追加されてました。
なんで?!
まさかの無料で遊べるプロローグ版よりも表現規制が強化されてしまっています。
エッチシーンのギミックですが、ループモーションがいくつか選択できます。
順番通りに再生していかないと右上にあるエクスタシー的なゲージが貯まらず、フィニッシュに到達できません。
ちょっとした謎のパズルゲームになっています。
肝心のエッチの内容ですが、ただの喘ぎループビューワーで視点の調整もできないし全然ダメですね。
そもそもモデルが可愛くないとかは一旦置くとしても、機能面でも使いづらく実用性はほぼ無し。
下水での戦い
街を抜け下水で敵と戦うチャプターですが、こちらもプロローグ版でプレイできる内容です。
ここには人型の女性の敵キャラが出現し、攻撃を繰り返すと段々と衣装が壊れていき全裸になるはずだったのですが…
あれ??下半身も脱げなかったっけ??
おかしいなと過去の画像を見直して見たんですが、確かに以前は完全な全裸状態にでき、モザイクもありませんでした(画像内のモザイクは私が入れたものです)。
製品版ではここも規制が強化されてしまっています。
普通にダメじゃねこれ…?
チャプター9
下水道を抜けた9章からがプロローグではプレイできなかった新規コンテンツです。
このチャプターボスのアラクネと対峙するところまでは行けたのですが、疲れたため中断してから再開しようとしたところチャプター9の最初からのスタートとなり、そこから進められなくなるバグに当たってしまいました。
オートセーブは強制的に章のスタートになってしまうらしいので、そこは仕様通りだとは思いますが(そもそも任意セーブできないRPGってどんなクソゲー…)、多分ボスに行く前のキャンプのクエストがクリア済みになってしまい、章のスタートからやり直したことで達成できなくなったっぽい??
何をやっても先に進めなくなってしまったためここで一旦最初からやり直す事に。
チャプター10
チャプター10からはブラックロータスという4人のヒロインが所属するギルドが登場し、この中から一人の女の子と行動を共にすることができます。
いわゆる個別ルートです。
これまで一緒に行動していた女の子は実はヒロインじゃなかったみたいです。
このあたりからお話としてはちょっと面白くなってきました。
私が選んだのはおてんばっぽいこのレキシーちゃん。
なんとなくビジュアル的にこの子が一番人気がありそうな気がします。
個別ルートに移行してすぐに、レキシーちゃんの部屋にお呼ばれします。
椅子から落っこちたところを助けてあげたら、なんかいい感じの雰囲気に。
そしていきなり始まるセックス!
出会って数十分の出来事です。
導入があまりにも雑すぎる。
そして視点はこんな感じで床に埋まり、調整することもできません。
ここでも下着は脱がすことができず、はっきり言ってゴミです。
この後魔法を覚えるチュートリアルがあるのですが、ここからどうやっても進まなくなり私の冒険は終了しました。
女の子がいっぱい出てきてちょっとだけ面白くなってきた所だったので残念です。
Steamのスレッドを見たところ同じ場所で進まなくなったという書き込みが多数ありますが、開発者からの返信はありません。
発売して10日以上たちますがほったらかしです。
低評価の理由
ここまで読んで頂いたら低評価も納得だとは思いますが、一応海外のレビュー内容も拾っていきます。
選ばれし者だったのに!
こちらの作品はKickstarterとIndiegogoの2つのサイトでクラウドファンディングをしており、両サイトを合わせると6,500人以上のユーザーから343,000ドル前後の資金調達に成功しているようです。
現在の日本円にしても約5,100万円と、とんでもなく期待されていたタイトルであったことが窺い知れます。
高すぎた値段
発売当初は50ドルで売られていたようで、あまりにも高すぎるというクレームが殺到し、すぐに値下げをしたようです。
現在の日本円で考えると7,500円前後で、さすがにその値段だったらわざわざインディー作品なんか買わずに大手のゲームを買いますわ…。
あまりの批判の多さに焦ってすぐに値下げをしてしまったものの、最初に高額で買ってしまった人も少なからず居たようで、その方達への返金などの対応がまだできておらず、そこでもまたクレームにつながっているようです。
R18要素に関して
実は後から調べていて分かったのですが、今回購入した「Iragon 18+」は18+と書かれているにも関わらず、厳密には完全なR18ではない形にあえてしているらしく、キックスターターでの支援者のみに完全版が与えられているらしいです。
らしい…らしいと憶測ばかりで申し訳ないのですが、こちらはコミュニティで目にした内容で、私自身は支援していないため本当にこの情報が正しいかどうかはわかりません。
こちらが原因でsteamのレビュー欄には詐欺会社という言葉が飛び交っています。
後からこのような形に方向転換したのかわかりませんが、私が2年前に遊んでいたプロローグ版の規制無し表現は、どうやら現在は修正され見れなくなっているようです。
過去にあった似たような事例として「SUMMER VACATION」を思い出しました。
あれもR18ゲーっぽく匂わせつつ蓋を開けたら一般向けゲーで炎上していた記憶があります。
…ただ、それ以前にこのゲームがフルヌードだったとして、満足できたかというと正直微妙だと思います。
海外のレビュワーが言っていた「バービー人形とケン人形のセックス」という皮肉が印象的だったのですが、本当にその通りです。
クラッシュ・バグ報告が多い
クラッシュ報告が多く、エロ以前にゲームとしても問題が多いようで、そもそも私もチャプター9と10の2回進行不能になるという致命的なバグにぶち当たってます。
チャプター9はやり直したらなんとかなりましたが、チャプター10に関してはどうしていいか全くわかりません。
えっちシーンの視点も床に埋まったりでめちゃくちゃになるし、ロクにデバッグもしていないと思います。
まとめ
海外の不評レビューに関しては上記のような感じでしたが、私自身がプレイしてみてどうだったかをまとめてみます。
戦闘に関して
まずVRでプレイしてみての感想ですが、進行不能になるまでは割と普通に楽しんでいました。
コントローラーをブンブン振り回すだけであまり攻略的な要素はありませんが、剣や魔法を駆使して、高低差や奥行きのあるマップを進んでいくのはそれなりに楽しいです。
ただ、この感想はVRでプレイしての感想であり、このゲームがもしデスクトップ専用であればまず買っていなかったと思います。
セーブデータが共通なのでデスクトップでもちょっとだけ遊んでみましたが、VR上では臨場感があり楽しめた近接戦闘や魔法も、デスクトップ上では武器を振るうか魔法を飛ばすだけのチープなアクションゲームになってしまいます。
ドッジロールのような回避動作もありません。
ストーリーに関して
ストーリーは「ベルセルク」「進撃の巨人」等、ちょっと残酷な描写もある大人向けの作品に影響を受けているらしく、確かにそのような表現もありましたが、なんというか薄っぺらいです。
特に思い入れもない人物が死んで、「そうなんだ〜」ぐらいの感覚で進んでいきます。
何か特定のキャラに感情移入する事はありませんでした。
ゴミのような字幕を通しているので、英語での細かいニュアンスが拾えていないのも原因にあるかもしれません。
ダークファンタジー作品はヒロインが誘拐・凌辱されて助けにいくとか、カタルシスを味わうためのものだったり、ヒロインと一緒に苦難を乗り越え親密になった最大の表現としてエッチシーンがあったりしますが、この作品にはそれがなく、とってつけたようなエロシーンになっているのが残念でした。
ただ、VRゲームのストーリーにそもそもそんなに期待していなかったこともあり、とりあえず先に進んで続きを見てみるかという気持ちにさせてくれる程度には、ゲームの味付けとしては十分でした。
最後までプレイできていればですが…
大金を集めたこの開発会社が今後ユーザーに対して真摯に対応していくのか、それとも放り投げて逃げるのか、そっちの展開の方が気になってゲームの内容そのものは正直どうでもよくなっていたりします。